2018年12月、惜しまれつつ閉店した青山ブックセンターの跡地にオープンした「文喫 六本木」。入場料のある本屋として、ユニークな取り組みをおこない話題となっています。
今回はそんな「文喫 六本木」を取材!約3万冊もの本が並ぶ“新しい本屋”での体験を、ミスコン出身の2人の美学生がレポートします。
※撮影時のみ許可を得てマスクを外しています。
入った瞬間から始まる新たな本との出会い
地下鉄日比谷線・大江戸線六本木駅から徒歩1分。開放感あるガラス張りの建物が目印です。
総売場面積約462平方メートルの店内では、人文科学、自然科学、ビジネス、アートなど幅広いジャンルの約3万冊の本が読み放題!入れば一日中、読書を楽しむことができます。
中に入ると、まず目につくのは企画展スペース。取材時には、野菜の不可食部を染料としたテキスタイルデザイナー岡本汐加さんによる「企画展 vol.34 Color of Attitude」が開催されていました。
企画展の内容は1か月ごとに変わり、開催されている展覧会にちなんだ書籍をセレクトして置いているそう。このエリアは無料で楽しむことができます。
また、同じ1階のエントランスエリアには雑誌や新刊に触れられるスペースも。毎日平均約200冊も発売される新刊の中から、お店に合うものを厳選して置いているのが特徴です。
さらに、ユニークなのがこのマガジンウォール。本の表紙が見えるように立てかけられた扉を開けると、その本に関連する本が数冊入っているんです!
新たな本との出会いに、2人とも興味津々でした。
3万冊の本に囲まれ、時間を忘れて過ごす
さて、ここからが気になる有料エリアの紹介です。まずは受付で入場料(平日1,650円・土日祝2,530円。いずれも税込※18時以降は1,100円)を支払い、おかわり自由の珈琲・煎茶がいただける入場バッジを受け取ります。
有料エリアに入ると、そこに広がっているのは「選書室」。本は毎日発売されるため、どんどん新しいものに変わっているそう。
普通の本屋とは異なり表紙を見せた陳列が多く、本を手に取るとそれに関連した本が後ろに並んでいる仕様です。
こちらは「文喫 六本木」で定期的に開催されているワークショップに参加した方が選んだ本が並んでいるスペース。
この時並んでいたのは、「恋する気持ち」というテーマをもとに参加者が選んだ本の数々。ハートにちなんだと見られる心臓科学に関する本や、チョコレートのレシピ本、それから「昆虫記」も置いてありました。昆虫にときめく参加者がいたのでしょうか?とてもユニークです!
読み終わった本は、この返本台に返却するシステム。返本台から他の人が読んだ本を手に取ってみる、という通な楽しみ方もあるのだとか。
続いて、レトロ感のあるグリーンのライトがおしゃれなこちらは「閲覧室」。全ての席に電源がついていて、平日はここで本を楽しみつつ仕事をする方も多いそう。
また、奥には「研究室」と呼ばれる4人掛けの机が2台並んだ個室もあり、友達同士で本について会話を交わしたり、会議に利用したりできます。(貸切は11,000円/1時間)
人気はプリン!喫茶でリラックスタイム
文喫には喫茶室もあります。本との出会いを楽しんだあとは、こちらで食事やスイーツをいただくのもおすすめ。
牛ほほ肉のハヤシライス、柚子蜜ジャスミンティーソーダなど魅力的なメニューが並ぶ中、今回は特に人気の「とろけるカスタードプリン」をいただきました。
喫茶室は、緑も豊富なウッド調の落ち着く空間。小上がり席にはYogiboが置かれたリラックス空間が広がっており、本を片手にくつろぐこともできます。
まとめ
ということで、今回は「文喫 六本木」の魅力をお届けしました!
青山ブックセンターの閉店後、「ここに本屋を無くしたくない」という思いから生まれたというこの施設。本離れが進んでいる中、今までの本屋とは一線を画した様々な取り組みで他の本屋にヒントを与え、本のある場所を増やしたいという強い思いや本への愛が込められていました。
皆さんも文喫で、本を通じた新たな自分との出会いを楽しんでみては?
店舗情報
施設名 | 文喫 六本木 |
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場所 | 東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F |
アクセス | 地下鉄日比谷線・大江戸線「六本木駅」3・1A出口より徒歩1分 |
営業時間 | 9:00〜20:00(L.O.19:30) |
入場料金 | 平日1,650円 土日祝2,530円 ※18時以降は1,100円 (いずれも税込) |
ホームページ | https://bunkitsu.jp |
撮影:工藤高仁 / 取材:朝倉杏海